ゴールデンウィークということもあってか、今回は画像の量がやや多めになっています。(差分の関係で)
今回はセリフありです。
それではどうぞ!
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この世界では、人間と、『精霊』と呼ばれるものが共存をしている。
お互いに協力して任務をこなしたり、ある時には精霊同士で戦わせたりと、日々様々な活動をこなしている。(いわばポケ○ンのような世界)
今では、必ずと言っていいほど一人に一体は精霊を持っている。
・・・しかし、ただ一人、精霊を持たざる者がいた。
その男の名はクラウド。
彼は全く精霊に懐かれない体質の持ち主であった。
クラウド「くそう、どうして俺だけ・・・」
彼は家でうなだれていた。
クラウド「俺だって精霊の一体くらい欲しいのに、なんでだよ!」
彼から負のオーラがあふれんばかりに発せられていた。
そのオーラこそが、あの精霊を呼び覚ます原動力となっているとも知らずに・・・。
クラウド「欲しい・・・欲しい欲しい欲しい欲しいーーーーーーー!!!!!」
?「ならば拙者が手助けをしてやろう」そう言って現れたのは、全身が赤く、まさに忍者の恰好をしている精霊だった。
カゲロウ「拙者の名はカゲロウ、貴様の願望をかなえるためにはせ参じた」クラウド「カゲロウ・・・だと!?」
クラウドは驚いていた。
なぜ彼が驚いているのかというと、この精霊は強力な催眠能力を持つ者として恐れられているからである。
といってもただのおとぎ話に過ぎないのだが。
その話によると、彼の催眠能力は、精霊はもちろんのこと人間にまで及ぶので、実際にはどんな人や精霊でも意のままに操ることができるといえる。
故にその能力で人々や精霊たちを操り、世界を破滅寸前まで追い込んだ張本人でもあるのだ。(最後は史上最強の精霊にやられてしまい、世界征服とまではいかなかった)
そのあまりに強力な能力から、伝説上の精霊の中でも最悪とまで言わしめるほどのものであった。
つまり、カゲロウは伝説上の精霊ということになるのだが、どうしてそんな精霊が今ここにいるのだろうか?
クラウドはその質問をカゲロウに投げかけた。
カゲロウ「拙者のことは伝説の存在として語り継がれているらしいが、実際今こうしてここにいる。それがどういうことかわかるか?」クラウド「・・・伝説上の精霊じゃ・・・ない」
カゲロウ「その通り。拙者は今から約数千年前から実在していたのだ。貴様らが伝説と言って語っているその物語は、実際にこの世界で起きたものなのだよ」クラウド「じゃあ、今まではどうしてたんだ?」
カゲロウ「無論、地下深くに封印されてたのさ。だが貴様の『精霊が欲しい』という欲望が、拙者を封印から解いてくれた。貴様には感謝するぞ」クラウド「あ、ああ」
カゲロウ「安心しろ。貴様に催眠をかけたりしない。なぜなら貴様は拙者のマスターなのだからな」クラウド「え、マスター!?」
カゲロウ「当然だ。拙者を呼び覚ましたのは貴様なのだからな」クラウド「・・・わかった、これからよろしくたのむよ、カゲロウ」
カゲロウ「承知した、マスターよ」クラウドは釈然としていなかった。
あまりにも突拍子なことが起こってしまったせいで、頭が整理しきれていないからだった。
カゲロウ「どうした、暗い顔をして」クラウド「いや、なんか急すぎて初めて精霊を手に入れたことに素直に喜べないというか・・・」
カゲロウ「仕方のないやつだな。・・・まあ無理もないか」カゲロウはそう言って姿を消した。
クラウド「あれ?カゲロウ、どこに行った!?」
カゲロウ「安心しろ、拙者はここにいる」姿は見えなかったがはっきりと声は聞こえてきた。
カゲロウ「拙者はクリスタルの中に入ることができないから、こうして姿を消すことにしている。それから、この言葉は貴様にしか聞こえないようになっているから心配するな」※クリスタルとは、いわばモン○ターボールのようなものと思ってよい。クラウド「なんだよ、びっくりさせやがって!」
カゲロウ「まあそう怒るな。お詫びと言ってはなんだが、拙者の能力を貴様に見せてやろう」クラウド「本当か!?」
カゲロウ「その前に、貴様には知り合いと呼べるやつがいるか?」クラウド「幼馴染なら、いるけど」
カゲロウ「十分だ。ではまずそいつと、そいつの持っている精霊から支配下に置くとしようか」クラウド「お前まさか、操ろうとしてるのか!?」
カゲロウ「もちろんだ」カゲロウがそう言うと、クラウドは右手で握り拳を作り、そして・・・
高々と右手を突き上げた。
クラウド「お前、最高だぜ!」
カゲロウ「では参ろうか」クラウドとカゲロウは家を出て、幼馴染の家に向かおうとしたのだが、どうやらそこまで行く必要はなかったようだ。
クラウド「あれ、俺の前を歩いているの、チアキじゃん」
クラウドは走って幼馴染のチアキのところに向かった。
クラウド「チアキ!」
クラウドがそう言うと彼女は振り返った。
チアキ「あれ、クラウドくん・・・どうしたの?」クラウド「ええっと、その・・・」
クラウドは小さい声でカゲロウに語りかけた。
クラウド「(カゲロウ、この子に術をかけてくれ)」
カゲロウ「・・・すまん、クラウド。今は出来そうにない」クラウド「(はあ!?何でだよ!)」
カゲロウ「言い忘れてたんだが、封印から解けたばっかりで、まだ力が完全に戻っていないんだ。だから力が戻るまでなんとか時間稼ぎをして欲しい」クラウド「(おいおい・・・頼むよ)」
チアキ「クラウドくん?」クラウド「ああ、いや、なんでもない」
チアキ「そう?」クラウド「それよりも、今日はいい天気だな~なんて!」
チアキ「う、うん・・・そうだね」・・・
クラウド「(やばい、会話を続けられない・・・)」
チアキ「クラウドくん、今日ちょっと様子が変だよ。何かあったの?」クラウド「いや、別に大したことはないんだ。だから気にすんな!」
チアキ「そう言われると、ますます気になるんだけど」クラウド「ホントに大したことじゃないんだ!」
チアキ「ほんとに~?」クラウド「あ、ああ」
チアキ「やっぱり、クラウドくん嘘ついてる」クラウド「へ?」
チアキ「何年クラウドくんの幼馴染やってると思ってるの?これぐらいすぐに分かっちゃうんだから」クラウド「(やばい、これは完全にお母さんモードだ!こうなったら止められないんだよなあ)」
チアキ「悩みだったら聞くよ?だから話して、ね?」クラウド「え、ええっと・・・」
クラウド「(助けてくれ、カゲロウ!)」
カゲロウ「・・・承知!」そう言ってカゲロウはチアキの前に姿を現した。
チアキ「きゃ!・・・え、なに・・・この精霊」カゲロウ「『邪眼』」カゲロウがそう言うと、目が赤く光り出した。
チアキ「・・・なに・・・こ・・・れ・・・」彼女の瞳から光が消えていった。
チアキ「・・・い・・・ゃ・・・」そして彼女は人形のようにおとなしくなった。
チアキ「・・・・・・」カゲロウ「これでこいつはお前の言いなりになった。さあクラウドよ、彼女に命令してみろ」クラウド「あ、ああ」
クラウドはチアキに命令した。
クラウド「お前の持っているクリスタルを渡すんだ」
チアキ「・・・はい、わかりました・・・」彼女は抑揚のない声でそう言うと、ポケットから一つのクリスタルを取り出し、クラウドに渡した。
クラウド「いいか、今日からこのクリスタルは俺のものだ。だからお前はこいつに指示を出してはいけないんだ・・・わかったな」
クラウドはそう言うとチアキの持っていたクリスタルを指差した。
チアキ「・・・クリスタルは・・・クラウド様のもの・・・指示を・・・出しちゃいけない・・・」クラウド「じゃあ早速、出でよ精霊!」
クラウドがそう言うとチアキのクリスタルが光り出した。
そしてその光の中から一体の精霊が出てきた。
サアヤ「ふう、久々にクリスタルから出てこれたわね・・・ってあれ、なんでクラウドが私を召喚したの?」クラウド「まあなんつーか、今日からお前は俺のものになったんだ!」
サアヤ「・・・何言ってるの?私の所有者はチアキよ。もしかして、今まで精霊を手に入れれなかったから頭がおかしくなった・・・と・・・か」サアヤはそこで言葉を失った。
サアヤ「ど、どうしてあなたが・・・ここに・・・」カゲロウ「そんなこと、お前が知る必要はない」サアヤ「・・・チアキ、私に指示を出して!」チアキ「・・・・・・」サアヤ「どうしたのチアキ!?早く指示を!」虚ろな表情のまま、チアキは応えた。
チアキ「・・・サアヤは・・・クラウド様のもの・・・私はサアヤに・・・指示を・・・出せない・・・」サアヤ「何言ってるのチアキ!?・・・まさか!」カゲロウ「今頃気付いたのか、愚か者め・・・まあいい、すぐにお前もチアキのようにしてやる」サアヤ「よくもチアキを・・・許さない!」サアヤはそう言って天秤を取り出そうとしたのだが・・・。
サアヤ「きゃあ!」チアキ「・・・クラウド様のご命令・・・サアヤを・・・羽交い絞めにする・・・」なんと、実のパートナーであったチアキに羽交い絞めされてしまったのである。
サアヤ「チアキやめて!目を覚まして!」チアキ「・・・クラウド様の命令は・・・絶対・・・」チアキは完全にクラウドの操り人形と化してしまっていた。
クラウド「そういうことだ、お前は素直に俺のものになればいいんだよ」
クラウドはサアヤから天秤を取り上げた。
サアヤ「チアキお願い、正気に戻って!チアキ!」チアキ「・・・クラウド様・・・次のご命令を・・・何なりと・・・お申し付けくださいませ・・・」しかしサアヤの声はチアキに届くことはなかった。
クラウド「そのままサアヤを拘束し続けておくんだ。いいね」
チアキ「・・・かしこまりました・・・クラウド様・・・」チアキは拘束する力をさらに強めた。
サアヤ「うっ・・・く・・・」カゲロウ「ではフィナーレといこうか・・・『邪眼』」再びカゲロウの目が光り始めた。
サアヤ「い、いや・・・こんな・・・ちから・・・なん・・・な・・・に」サアヤの目から光が消えていった。
サアヤ「・・・ぁ・・・だ・・・め・・・」サアヤ「・・・・・・」そしてサアヤもまた、チアキと同じようにクラウドの言いなりになってしまったのである。
サアヤ「・・・私は・・・クラウド様の所有物です・・・どうぞ何なりと・・・私にご命令くださいませ・・・」クラウド「よし、お前たち、これから全人間、全精霊を俺たちのものにしていくつもりだから、その手伝いをしっかりしろよな!」
カゲロウ「了解した、マスター」チアキ「・・・仰せのままに・・・クラウド様・・・」サアヤ「・・・承りました・・・マイマスター・・・」こうしてクラウドとカゲロウは、チアキやサアヤの助力も借りつつ次々と支配下を広めていき、やがて世界を征服することに成功したのであった・・・。
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吹雪「お呼びでしょうか、司令官!」吹雪は珍しく提督に呼ばれていた。
提督「待ってたよ、吹雪。単刀直入に言うとね、君にはもうちょっと頑張って欲しいんだ」
吹雪「え?」提督「出撃させたり遠征出させたりしてるけど、君がいるときだけ、いまいち戦績がよくない。まあ、他の艦娘にはこのことは黙ってるから、これを知ってるのは私と君だけってことになるがな」
吹雪「そ・・・そんな」提督「それに、私の出世もかかっているのだ。だから君には私のためにもちゃんとやって欲しいのだよ」
吹雪「そ、それって、ただ自分の利益のことしか考えていないってことじゃないんですか!?」提督「・・・ほう・・・」
吹雪「大体、司令官は人使いが荒いんです!出撃が終わった後にすぐ遠征に向かわせて、遠征から帰ってきたと思ったらすぐに出撃命令を出して・・・こんな無茶苦茶なやり方でいい戦果を出せなんて、私にはできません!」提督「・・・・・」
吹雪「他の方々も言っていました。司令官のやり方はおかしいって。だからはっきり言います!もう少し私たちのことも考えて指示を出してください!今のあなたは、司令官失格です!!!」・・・今まで黙っていた提督が口を開いた。
提督「・・・なるほど、君の言いたいことはよく分かった・・・だが」
提督は立ち上がり吹雪のところに近づいた。
提督「誰が何と言おうと、私は私のやり方でいく。私に逆らう者は、誰であろうと無理やりでも従ってもらう。もちろん・・・君も、だ」
提督はそう言ってポケットからペンライトを取り出した。
提督「さあ、この光を見るがよい」
ペンライトが光ると、吹雪はその光を直視してしまった。
吹雪「・・・あ・・・あぁ・・・」吹雪は光から目が離せなくなっていた。
提督「君は私の手となり足となり働いてもらうぞ」
吹雪「・・・・・・」そして彼女は無表情のまま口を開いた。
吹雪「・・・私は・・・司令官様の命令に・・・従います。・・・どうぞ・・・何なりとお申し付けくださいませ・・」提督「これでよし。では吹雪よ、早速だが出撃命令だ。旗艦は君でいく、いいな」
吹雪「・・・はい・・・わかりました・・・司令官様・・・」吹雪は踵を返すとそのまま部屋から出ていった。
吹雪「・・・すべては・・・司令官様のために・・・」こうして吹雪は、提督の命令のみに従う、心のない人形と化してしまったのである。
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吹雪「あれ・・・私、今まで何やってたんだろう」遠征から帰ってきて、陸に上がろうとしたときに、ひょんなことで吹雪は正気に戻った。
しかし、すぐに周りの異変に気付いてしまった。
他の艦娘たちの表情は虚ろで、まるで意思のない人形のようだった。
吹雪「み、みなさん・・・どうしました?」艦娘たち「・・・すべては・・・提督様のために・・・」吹雪「ど、どうしちゃったんですか、みなさん!?」するとそこに提督がやってきた。
艦娘たち「・・・提督様・・・ただ今もどりました・・・」提督「ご苦労・・・お前たちは鎮守府に戻っていろ」
艦娘たち「・・・はい、わかりました・・・」彼女たちは陸に上がるとフラフラとした足取りでその場を離れていった。
提督「やれやれ、相変わらず世話の焼ける子だ」
吹雪「司令官、みんなに何かしたんですか!?」提督「そうだとも。君を操り人形にした後に、全艦娘を順番に私の命令に従うマリオネットにしたのだ」
吹雪「そんな・・・今すぐみんなをもとに戻してください!」提督「それはできないな・・・むしろ逆だ。君をもう一度彼女たちのようにしなければな」
提督はそう言うと、牡丹餅を一つ食べた。
すると提督の体がキラキラと光り出した。
吹雪「な・・・なに・・・こ・・・れ・・・」その光に吹雪は魅了されていった。
吹雪「・・・きれい・・・」そう言う吹雪の瞳には逆に、光など宿っていなかった。
提督「私を崇め、そして私のために命を捧げるのだ」
吹雪「・・・はい、司令官様・・・私は・・・あなたを崇め・・・そしてあなたのために・・・この身を捧げます・・・」提督「よろしい、では今日はもう休みなさい。そして明日からまた、私の手となり足となってもらうぞ」
吹雪「・・・はい・・・司令官様・・・」吹雪もまた、先ほどの艦娘たちと同じようにユラユラとした足取りのまま鎮守府に戻っていった。
吹雪「・・・司令官様・・・万歳・・・司令官様・・・万歳・・・」==========差分==========
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・・・とりあえず疲れました。
もう完全に日が昇っちゃってるじゃないですかやだー。
まあ、ゴールデンウィークだし、いいよね!
今日は友人とゲーセンにいく予定なので、大事をとって今から寝ます。
それでは、また!
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